愛知県における2013年度現在の精神障がい者の手帳保持者は44,925人。手帳を持っていない障がい者や発達障がい者はさらに多数存在しています。精神障がい者は身体・知的障がい者に比べ、雇用される人数が多くないのが実態です。
手帳保持者のうち就労している障がい者は身体障がい者が8%、知的障がい者が10%という割合に対し、精神障がい者は1,267名と報告されており、手帳保持者のわずか2.8%に過ぎません。
身体障がい者・知的障がい者は早くから就労支援が盛んで、就業率は精神障がい者に比べると高くなっています。障がい者雇用の義務化もすでに施行されていますが、精神障がい者に関しては、他の障がいより遅れて2018年に施行されます。また、障がい特性への対応が手話や筆記、スロープ、車いす対応などの目に見える場合は対応がわかりやすいため、就労や社会参加が進んでいます。
一方、一般的にわかりづらい精神障がいの場合には、雇用する上司の力量や知識に大きく左右されます。そのため、就職を望む精神障がい者は非常に多いにも関わらず、就職に大変苦労している状況です。これほど雇用が少ないのは、社会側の無理解や許容範囲の狭さに原因があります。また、社会側の問題に加えて、障がい者側のトレーニング不足や、ストレス耐性の弱さからくる早期離職も原因の一つです。社会の無理解の状況の中で、働く意欲を失ってしまう方もいます。
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