子どもたちの心配ごとを受けとめてあげられる場が足りていません。
(1)進路や将来だけでなく、家族について悩む子どもたちがいます
半田市における過去3年間の学習支援を通じて、私たちは56人の子どもたちと向き合ってきました。今回すべての日誌を分析し、子どもたちがどんな心配ごとを抱えていたかを深掘りしました。
子どもたちが相談できる時間を取るようにしていますが、その内容の内訳は学習支援の場なので、進路や将来の相談が多くなるのは当然ですが、家族についての相談が20%もありました。家族について一度でも相談したことがある子は43人にもなり、実に80%の子どもが家族について相談をしていたことがわかりました。
内容としては、親とけんかしたことや愚痴もありますが、親が不在がちで進路の相談ができなくて困っていることや、兄弟で体操服が1枚しかなく学校で体操服リレーをやっていることなど、深刻な話をする子どももいました。
(2)学校から帰宅して1人で過ごし、親と一緒に食事が摂れず、接する時間も少ないと思われる子どもたち
愛知県は「愛知子ども調査」の結果を2017年3月に公開しています。その報告書を精査することで見えてくる課題もありました。
放課後の居場所を訊くと、「自宅に1人でいる」との回答が小5で7.9%、中2では12.6%です。また、「学校がある日に夕ごはんを1人で食べる」との回答は小5で2.4%、中2では6.1%にもなりました。また親の状況として、「就労している親の仕事がある日の帰宅時間」に関する質問では、母親が18時までに帰宅していない家庭が小1で17.8%、小5で19.6%、中2では23.1%となっています。
(3)地域には子どもたちが参加できる単発のイベントはあっても、継続的に支え合う仕組みは十分ではない
子どもが地域で参加する活動に関する質問では、おまつりや子ども会・町内会が開いた行事に参加している割合は多いのですが、生活上の困難を解決するために地域の人びとはお互いに協力していると感じるかと親へ訊くと、「そう思わない」「あまりそう思わない」の回答は、小1で35.3%、小5で31.1%、中2では32.6%となっています
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