【子ども・教育】NPO法人はんどいんはんど

ひとり親家庭への支援制度は、児童扶養手当などの経済的支援や、自立のための職業訓練や自立支援給付金の支給など、数多く整備されています。しかし、ひとり親自らが働き、安定した収入を得て、安心して子育てしていくためには足りない支援があると考えます。明らかになった「欠勤・遅刻・早退への対応」という観点から以下の取り組みを提案します。

 

(1)利用しやすい病児保育の提供

子どもの急な発熱や感染症でも柔軟に対応できる訪問型病児保育を行います。さらに、経済的に厳しいひとり親家庭向けに、寄付などを原資とした低価格で訪問型病児保育を提供できるような仕組みづくりに努めます。将来的には、行政や企業と協力し、利用料の一部を支援してもらいながら、サービスを利用できるような制度の構築を目指します。

 

(2)病児保育サービスの見える化と情報発信

訪問型病児保育などの病児保育サービスについて、サービスを利用したい時に必要な情報が一目で把握できるような仕組みをつくります。各地域の病児保育の提供主体などと連携し、サービスの利用状況や定員、料金体系などの必要な情報が利用者に届く仕組みの構築を目指します。また、その情報をひとり親に届けるため、マスメディアの活用、ひとり親や保護者のネットワーク、SNSのつながりなど、多様な手段を活用します。

 

(3)企業と連携した訪問型病児保育の提供

行政や商工会と連携し、多くの企業に訪問型病児保育の情報を届けます。訪問型病児保育という、欠勤・遅刻・早退を回避するサービスがあることを知ってもらうことで懸念を払しょくし、雇用しやすい状況をつくり、多様な働き方を考えるきっかけもつくっていきます。人材確保を狙う企業側にとっても、ひとり親や子育て世代の雇用により他の従業員のワークライフバランスの実現や、地元地域での雇用創出につながるなどのメリットがあると実感してもらうことを目指します。

以上の取り組みを進めながら他地域に展開していくことで、子育ても仕事もがんばっているひとり親が夢や希望を持って毎日を過ごしていけるようにします。そして、さまざまな人や機関が子育てや仕事などの悩みを共有し合えるような地域をつくっていきます。

 

※この解決策は、あいちコミュニティ財団の「あいち・なごや子どもとつくる基金」 2017年度調査事業による提案です。