【多文化共生】NPO法人名古屋難民支援室
地域住民にとって顔の見えない隣の「難民」が、顔の見える「知り合い」になること、また、難民が逃れてきた日本社会の地域で安心して暮らせるようになることを目的とし、難民側と地域住民・日本社会側の2つの側面から課題解決に挑みます。
全国の難民認定申請者のうち、2008年~2013年までに難民認定者および人道配慮による在留許可を受けた人が最も多かったのが、ビルマ(ミャンマー)出身の難民であることと、東海地域には80人以上のビルマ難民が在住しており、コミュニティをつくっていることから、まずはビルマ難民を中心に次のような3つのアプローチで事業を実施します。
(1)難民に関する勉強会の開催
地域住民に対し、難民の基礎知識や難民と接する上での留意点についての勉強会を開催します。地域に住む難民は課題で示したような特有の事情を抱えています。難民や彼らの家族の安全を考え、むやみに彼らの名前や顔を公開することや、不特定多数の人に彼らが難民であること知られることを避けなければなりません。従って、地域に暮らす難民と接する上で難民に関する正しい知識と、留意すべき点などを踏まえた上で、難民と交流できるよう、実行委員やボランティアを対象に難民に関する勉強会を開催します。
(2)水かけ祭りを地域住民と在日ビルマ人とともに企画・運営
ビルマの新年を祝う伝統的な「水かけ祭り」を東海地域に在住しているビルマ人とともに企画・運営します。彼らは祭りを名古屋市内で毎年開催してきており、2013年の祭りでは、「今後はこの地域に住んでいるビルマ人と日本人の交流をもっと深めたい」「水かけ祭りの企画・運営から日本人とともに行いたい」という声も聴かれました。そこで、本事業では地域住民からボランティアを募り、在日ビルマ人とともに祭りを企画・運営し、地域住民のより参加しやすい祭りを実現するとともに、日本の難民問題に関する出展を行います。
(3)地域住民と地域で暮らす難民との交流会の開催
日本の行事を通じて、地域住民と地域で暮らす難民の交流会を開催します。難民特有の事情から、当団体への寄付者からさえも「地域に住む難民の顔が見えない」という声が聴かれます。本事業では、寄付者や難民問題に関心がある人を中心に、地域住民とともに難民との交流会を企画・運営します。
※この解決策は、あいちコミュニティ財団の「名フィル子どものエール基金」2014年度助成先による提案です。
最近のコメント