【多文化共生】NPO法人フロンティアとよはし

働きたい外国人高校生と地域の企業をつなぐために、下記の4つの取り組みを提案します。

(1)外国人高校生の就職に関する意見交換の実施

 地域や企業の担い手の確保は、自治体や企業の課題でもあります。一方、外国人の若者が生きがいを持って暮らすためには、仕事が重要な要素です。今回提案する取り組みを進めるためにも、高校・企業・行政・支援団体などが情報共有を図り、意見交換をする場をつくる必要があります。

(2)外国人高校生の就労意欲を高めるキャリア教育の充実

 外国人高校生の将来への意欲・就労・学習意欲を高めるために、「同じ境遇で育ち、日本で活躍している先輩の話を聴く機会」や「会社見学など企業を訪問する機会」を実施するとともに、親も一緒に参加できる「就職手続きに関する学習会」も実施することが必要です。

また、企業のニーズに応えられる能力を身につけるために、企業を巻き込みながら、外国人高校生が就職に必要な知識や能力を身につける学習機会をつくります。

(3)外国人高校生の日本語力や人柄が企業に伝わる仕組みづくり

 企業は外国人の日本語力やコミュニケーション能力、人柄が採用のポイントだと考えていますが、現在の全国統一の応募用紙では外国人高校生の人柄や日本語力は伝わりません。そこで、企業や教員などさまざまな関係者と、外国人高校生の人柄や日本語力が伝わる方法や仕組みを検討する場を設けます。

一方で、外国人とともに働くためには、企業経営者や日本人社員が外国人に対する理解を深めることも大切です。インターンシップなどを通して、外国人の若者に直接接する機会をつくります。

(4)外国人高校生と企業のマッチングを行うコーディネーターの養成

 就職し、活躍できている外国人の若者の共通点として、進路を相談する相談相手がいたことが挙げられます。また、外国人高校生と企業をマッチングするには、企業との信頼関係を構築しながら、企業と外国人高校生、相互のニーズを把握してマッチングする人材が必要です。そのために、外国人高校生の就職支援や、外国人高校生と企業のマッチングを行うコーディネーターを養成します。

※この解決策は、あいちコミュニティ財団の「あいちの課題深掘りファンド」2016年度助成先による提案です。