不登校とは、何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しない、あるいはしたくともできない状況にあるため、年間30日以上学校を欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたものを言います。

文部科学省の2014年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」によると、小・中学校における不登校児童生徒数は、小学校が25,886人(全児童の0.39%)で前年度より1,711人(0.03ポイント)増加、中学校が97,036人(全生徒の2.76%)で前年度より1,855人(0.07ポイント)増加、小・中学校合計で122,902人(全児童生徒の1.21%)であり、いずれも過去最悪となっています。

また愛知県の2014度「学校基本調査」によると、新城市内の小学校では15人(全児童の0.63%と全国平均の1.61倍、中学校では45人(全生徒の3.21%)と全国平均の1.16倍となっており、いずれも全国平均より高い状況なっています。

新城市の小・中学校における不登校児童生徒数の割合が全国平均より高い原因のひとつに、小・中学校在学中の人間関係の固定化による閉塞感があると考えられます。例として、新城市内の小学校では1学年5人以下が30学年あり、学校の中で子どもたち一人ひとりにかかる精神的な負担が大きく、また転入・転出による人口移動が少ないため、小学校に入学してから中学校を卒業するまでの間、人間関係にほとんど変化がなく学年が上がってしまい、一度こじれた人間関係を解消することは容易ではありません。その現れとして進学塾に聞き取ると、子どもたちは高校進学で市外へ出て「今までの自分をリセットしたい」との意見が多数とのことです。

子どもたちは小・中学校内でストレスを溜め続け、そのストレスのプールが中学校卒業までにあふれ出なかった子は学校に行けたが、運悪くあふれてしまった子は不登校という結果となると言えます。このような状況を改善することは、喫緊の課題です。

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