【まちづくり】NPO法人岡崎まち育てセンター・りた

りた提案写真2
高齢者の暮らしのニーズとリズムの深掘り調査事業

「高齢化」と「空き家」という地域課題を解決するためのポイントを提案します。
(1)松本町でも南粕谷でも、まちの課題について調査し、活動方針を定めています。しかし、課題がはっきりしても、それに取り組む担い手がいないという壁に直面します。そこで、(2)イベントや拠点運営を通じて地域内外の協力者を発掘することで地域活力を高め、そうした人材の特技を地域課題と結び付ける小さなマッチングを積み重ねて課題解決を図ります。

新たな取り組みを行う際、地域ですべて抱え込むのではなく、(3)既存の支援機関や行政、中間支援NPOや市民活動センターと協力体制を構築し、負担が一部の人に集中しないようにハードルを極力低くするしくみをつくる担い手と役割のコーディネートが大切です。例えば、松本町では、地域のお年寄りが食材・食料の調達に困難を抱えているという課題に対応し、地域の料理の達人が近所のお年寄り10名程度を対象に、週に2回・1時間のみ営業する会員制弁当屋(受益者負担)をオープンし、民生委員や地域包括支援センターと連携した見守り機能と、お年寄り同士の交流機会を提供し始めています。また、(4)支援する側/される側の線を引くのではなく、多様な社会参加の機会(出番)を設け、持ちつ持たれつのお互いさまの関係づくりを目指す必要があります。

(5)活動の拠点としては、近所の利用されていない空きスペース(空き家、空き店舗、空き教室、寺社境内、公民館など)を探してみます。空き家と言っても、利用可能なストックとは限りません。松本町では、地元のコネを最大限活用して所有者を割り出して交渉し、ようやく1件生まれた空き家活用事例=「なかみせ亭」をきっかけに、これまでに7件の空き家マッチング(うち3件は期間限定)が成立し、老朽化した空き家4軒が店舗に生まれ変わりました。

以上より、(1)地域ニーズの把握(2)地域活力の向上(3)担い手と役割のコーディネート(4)重層的な社会参加機会の創出(団塊世代のセカンドライフデザイン)(5)地域にある空き家(空きスペース)を利用可能な資源に変換して活用すること(空き家のセカンドライフデザイン)の5つの鍵が、地域資源のマネジメント力を高め、「高齢化」と「空き家」という地域課題を解決に導きます。

※この解決策は、あいちコミュニティ財団の「あいちの課題深掘りファンド」2014年度助成先による提案です。