【子ども・教育】NPO法人こどもNPO

名古屋市緑区における生活保護世帯の子どもの学習サポート事業

生活保護世帯の子どもたちの「貧困の連鎖」を断ち切るためには、子どもたちにとって安心できる居場所や目標や意欲を持って生きていける環境を継続的に整えることが大事です。2013年度「名古屋市生活保護世帯の子どもの学習サポートモデル事業」が2014年3月に終了し、2014年度事業が7月から再開するまでに生じる3ヶ月の空白期間にも「子どもの居場所・学び場」を保障することにより、子どもたちが将来の夢を描き、その夢に少しでも近づけるようにサポートを実施していきます。

(1)支援がいったん切れてしまうことで、「学ぶこと」「わかること」の楽しさを大事にしながら学習への取り組みをサポートしてくれた大学生などのサポーターとの関係や学習意欲が逆戻りしてしまうことが懸念されますが、その空白期間を埋めることで、子どもたちへの支援を継続して行います。

(2)新年度から新たに受け入れる子どもたちがサポーターとの心の距離を縮めるには、一緒に過ごす時間が不可欠です。出会いが3ヶ月早くなることにより、学習に取り組む土台となる信頼関係を早期に築くことができ、自分のことを見ていてくれる人がいるという心強さは、学習面だけでなく生活習慣の改善にもつながります。学習や体験活動を通してサポーターが子どもたちにアプローチします。

(3)子どもたちの多くが初歩的な学習の部分でつまずいていることが、学校の授業についていけずに、学習意欲が上がらない大きな理由になっています。1学期には基礎学習に取り組み、学校の授業の理解につなげます。また、1学期の内申点は2学期や学年末の総合評価にも関わってくるため、中学3年生にとって1学期の学力向上は、志望校の選択肢を広げることにつながります。

学習をサポートする上で、生徒とサポーター間の信頼関係の構築は非常に重要です。一人ひとりが抱える家庭の問題は深刻で、学習以前の基本的な生活習慣や学習態度の確立、自己肯定感の向上を目指しながら安心して過ごせる場所をつくっていくために、少しでも早く子どもたちの受け入れができる環境をつくります。

※この解決策は、あいちコミュニティ財団の「なごや子どもとつくる基金」2013年度助成先による提案です。