【働き方】NPO法人社会復帰支援アウトリーチ
「大人のひきこもり」という社会問題が複雑・深刻化している理由として、当事者本人が望む支援とこれまでの社会支援との間のズレ、当事者と周りの認識のズレ、いつか自分もなりうるほど身近なことなのに身近な問題と思わないズレの存在を確認しました。また、先行事例調査では、ひきこもり対策というよりも、地域というネットワークを生かし、“支援する”“支援される”の枠を超えた「町の人の力を生かす」という視点での「まちづくり」を学びました。
「意識の底に眠っている働く意欲を持つ人の力を生かす」ことで、あいちの課題のひとつでもある、社会につながれない「大人のひきこもり」の解決につなげていきたいと考えます。2015年4月に施行された「生活困窮者自立支援法」でも、自立相談支援事業(アウトリーチ(訪問支援)活動を含む早期支援)、就労準備支援事業、非雇用・体験型就労訓練等、包括的な支援が着目され始めてきている中で、私たちは以下を提案します。
⓵地域(市町村)単位での行政・福祉ネットワークを活かした「大人のひきこもり」の実態調査
現在、仕事を提供しているエリア(愛知県江南市)での実態調査を他の支援団体(NPO等)、地域団体(町内会等)、社会福祉協議会、保健所、市役所に協力を求め、行います。
⓶アウトリーチ(訪問支援)者のリソース確保による支援強化と、行政による助成・支援も含めた支援者育成(養成講座の開催等)の推進
当団体で開催する「支援者養成講座」を継続・拡大し、大人のひきこもりへの理解を促して支援者を育てるとともに、地域や行政、学校単位での参画を呼びかけ、社会につながれない「大人のひきこもり」という社会問題の解決を促進します。
⓷在宅ワークを含めた多様な働き方に合わせた仕事を提供できる事業者のネットワークづくり
「ひきこもり」から、まず社会とつながるこれからの支援として、多様な働き方が可能となるように、中間的就労を支援するNPO等や、一般就労の場となる地元企業、個人事業主等と連携して就労のステップアップができるようにするなど、橋渡しができる環境をつくります。
※この解決策は、あいちコミュニティ財団の「あいちの課題深掘りファンド」2016年度助成先による提案です。
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