「平成27年度学校基本調査」によれば、中学校の長期欠席者(30日以上の欠席者)の内、「不登校」を理由とする生徒数は、全国で97,000人。2年連続で2,000人以上増加しています。中学校生徒数は346万人のため、平均すると36人に1人が不登校ということになります。また、愛知県の長期欠席者数は7,993人で27人に1人が不登校となっており、全国平均を大きく上回っています。また、半田市は2014年の29人に1人から32人に1人と改善されているものの、いまだ115人の生徒が学校に行くことができておらず、夢ある未来を描けずにいます。

半田市には不登校児童生徒を受け入れる場所として、NPOが運営するフリースクールと市が運営する適応指導教室マーキュリールームの2ヶ所があります。しかし、行政主体の受入先は「学校に再び通うことができるようするための、学習と運動などを支援する教室」であり、生活リズムが崩れてしまった子どもたちにとっては、簡単に通える場所とは言えません。子どもたち一人ひとりを見ながら、そのときどきの子どもに合ったサポートが必要です。

フリースクールには毎日4〜5件、不登校の子どもを持った保護者から、電話や来訪での相談があります。電話は半田市内だけではなく、市外や県外からもかかってきますが、相談を待っている方の多くに対応することができていません。

学校に行くことができない子どもたちが希望を持ち、子どもたちの「生きる力」をのばすことができる地域や社会にすることは、全国的にも不登校生徒の割合が多い愛知県や半田市にとって重要であり、その課題は大きく3つあります。
1.学校に行くことができない子どもたちが生きる力をのばし、学習する場と安心して過ごすことができる環境を継続的に提供することの難しさ
2.子どもたち一人ひとりを見ながら、そのときどきの子どもたちに合ったサポートをすることの難しさ
3.悩みを抱える保護者たちの相談に応え、精神的負担を和らげる場と力の不足

この課題に取り組んでいる団体