【子ども・教育】NPO法人全国こども福祉センター

全国こども福祉センター
子どもたちの出入りが多く、人口が集中する場所・時間帯をねらい、週に1〜2回、街頭パトロールを行います。夏期シーズンは、子どもが集まる祭礼行事が行われる地域へ出向き、巡回します。子どもたちの居場所まで出向くことで、まずはかかわりを持つことができます。対面で話をする時間をつくり、同じ目線で寄り添うことは、非行に走る子どもたちの気持ちを理解する上で不可欠です。そこから彼らと関わる中で、背景にある養育環境や交友関係も少しずつ見えてきます。厄介者扱いされやすく、他者に不信感を持ちがちな子どもたちに時間をかけ、根気よく関わることは困難ですが、子ども・若者が率先して、行動して「見本」を示すことで、新規ボランティアの獲得と子どもに理解のある大人を増やします。

このように、非行やぐ犯を行った、もしくは行う恐れのある子どもに対して、寄り添える大人を増やすには、問題意識を持つ「きっかけ」が必要です。当事者を含む子ども主体の社会貢献活動(子どもと街頭パトロール)は街頭での広報活動を兼ねており、活動を目撃するだけで、「青少年問題の現状」を知ってもらうことができます。同世代や子ども支援に関心を持ちやすいことから、一緒に活動する当事者側の子どもたちにも、青少年問題について学んでもらえます。彼らが数年後、年下の子どもたちの支援を担い、早期の非行予防と「支援の連鎖」を起こします。

2014年度に事業を実施し、活動趣旨は子ども・若者を始め、多くの市民の方に理解をしていただけました。しかし、子どもを取り巻く環境である地域社会や、児童分野を取り扱う専門機関や有識者には届きにくく、こちらからの一方的な情報提供に留まり、相互のやり取りまで発展していないことが課題でした。2015年度も継続して地域社会や公的機関に向けて広報します。さらに、声かけをしている少年少女の声をアンケートなどで集計し、レポートにまとめて、行政や学校、警察などに発信し「現状」を伝えます。課題解決に向け、子どもを取り巻く環境にある行政、学校、警察らとともに「子どもと街頭パトロール事業」に取り組めるよう働きかけていきます。

※この解決策は、あいちコミュニティ財団の「名フィル子どものエール基金」2014年度助成先による提案です。