【障がい者】NPO法人パンジー

パンジー
稲沢市西部の子どもたちも通う一宮特別支援学校では、「みんなプロジェクト」という取り組みの中で、生徒たちが高機能なコンピューター刺繍ミシンを改造したり、道具を工夫したりして、健常児にも障がい児にも使いやすいクッションや台ふきなどを作ってきました。コンピューター刺繍ミシンは刺繍以外の機能にも優れていて、直線縫いのミシンでは手を使わないとできない複雑な曲線を、刺繍機能を使うことによって手を触れずに自在に縫うことができます。そこで、NPO法人パンジーでは、卒業生を対象に手芸部を設立し、学校で使っていたものと同じ高機能の刺繍ミシンを導入し、学校の作業の時間に培った技術を生かし、彼らの働く意欲と能力をさらに高めていきます。

彼らが作った手芸品を、最初は地元のお祭りの「稲沢サンドフェスタ」や「そぶえイチョウ黄葉まつり」で販売します。それによって、障がいの重い彼らも工夫次第でしっかりとした仕事ができることを多くの人に知ってもらい、当事者には「働く自信」を、障がい児とともに働く人たちには「当事者への理解と工夫の糸口」を見つけてもらいます。そして、重度の障がい児の子育てに悩む人たちが「この子はどこが普通の人と違っていて、どこが普通の人と同じなのか」「どうすれば障がいでない部分が生かせるのか」「どうすればこの子の人生がより輝くのか」などを考えるヒントを提供します。重度の障がい児の支援を難しく考えている人でも、ミシンを使った作業の手伝いならば交流しやすくなります。

現在、一宮特別支援学校は「らくらくファッション」を提案し、「おしゃれでかわいい服を着たい」という障がいをもつ子どもたちの願いを一つひとつかなえています。今後はNPO法人パンジーも一宮特別支援学校とともに、「らくらくファッション」を発信する情報の拠点として社会とつながっていきます。

※この解決策は、あいちコミュニティ財団の「東海ろうきん傍楽ファンド」2014年度助成先による提案です。