【障がい者】認定NPO法人名古屋ろう国際センター(事業指定プログラム「ミエルカ」2016:「真如苑」コース)

ろう児と親が家庭で手話を使って「想い」を伝え合える環境をつくります。
ミエルカ2016・ろう国際

ろう児が家庭内で自由に「想い」を表現し、家族と心を通わせるために、ろう児の親に対して次の事業に取り組みます。

1.体験会の開催
ろう児の親を対象に月に1回、「ろう」や「手話」を知るための体験会を開催します。ろう児にとってなぜ「手話」が大切なのか伝えます。ろう者による手話で伝える絵本の読み聞かせや、簡単な手話教室を実際に体験してもらうことで、手話を通して子どもとの心の距離を縮めることを実感できます。また、体験会の開催を告知するために広報活動を行います。ろう児の親に対しSNSで発信したり、生涯学習センターなどにチラシを設置します。

2.手話で伝える絵本の読み聞かせ方法を学ぶ会の開催
ろう児の親を対象に月に2回、手話で伝える絵本の読み聞かせ方法を学ぶ会を開催します。絵本の読み聞かせは子どもの情緒、抽象的な思考力、想像力、言語力を育むために有効です。しかし、ろう児は聞こえないため、手話を使って「目」からの情報も取り入れた読み聞かせが必要です。学んだ読み聞かせを家庭でもすることで、ろう児が家庭内で第一言語(手話)に触れる機会を増やします。さらに一年後には、親から手話で伝える絵本の読み聞かせを体験したろう児による「手読(※1)」発表会を開催し、ろう児の親にろう児の成長を見てもらう機会をつくります。

3.手話教室の開催
ろう児ともっと手話で会話がしたいと思う親のために月に4回、手話教室を開催します。うち1回は親子で学ぶ手話教室を開催します。手話技術だけでなく、ろう児の特徴をとらえ、その子にとって理解しやすい表現方法を学びます。毎週継続的に習うことで、繰り返し実践で使いながら体感して覚えていきます。また、親がろう児と一緒に手話を学ぶ機会を持つことで、親子が同じ時間と体験を共有できます。親もろう児もお互いの気持ちが分かり合える喜びを知り、手話への関心が高まります。家庭内でも手話教室で学習した手話を親子で使うことで、ろう児の言語発達が刺激されます。

※1:聞こえる子が本を読む場合「音読」というのに対し、手話で読むことを意味する造語

※この解決策は、あいちコミュニティ財団の事業指定プログラム「ミエルカ」2016年度助成先による提案です。